★韓国・ウォンの歴史
1977年の国際収支は、ウォンが強すぎる通貨となったことを証明しました。
この年韓国の輸出は100億ドルをこえた記念すべき年でしたが、同時に貿易収支が均衡し、経常収支が黒字となったこともみおとせません。
韓国独立以来初めての出来事です。
韓国は長期資本を導入しているので、経常収支が均衡ないし黒字となった場合、基礎収支は大幅な黒字となります。
その結果、ウォンは外為市場において上昇圧力を受けますが、韓国はウォンが強くなっても、為替レートは変えていないので、外貨準備は増加したのです。
★韓国・ウォンの歴史
輸出は78億1400万ドルと1966年の31倍にはねあがったそうです。
輸入も増えたけれども、その伸び率は輸出よりも低く、輸出で輸入支払の9割をカバーできるようになりました。
そこで、財貨・サービス収支の赤字は5億ドルになり、これに移転収支を差し引くと経常赤字は3億ドルを割ったのです。
この年の基礎収支は2億7700万ドルの黒字となりました。
★韓国・ウォンの歴史
1966年の資本収支は1億ドルの黒字であったが、これは主として民間の長期資本の導入によるものでした。
このような国際収支状況からみて、60年代の中頃におけるウォンは弱い通貨であり、切下げを繰り返したのも当然のことといえるでしょう。
しかしながら、1976年の国際収支からみて、ウォンはむしろ強い通貨となったと判断されます。
この年に経常収支の均衡を達成したからです。
その最大の理由は、輸出の急増による貿易収支の改善がすすんだことでした。
★韓国・ウォンの歴史
具体的な数字で見てみましょう。
1966年になっても、輸出は2億5000万ドルにすぎず、経常支払の35%を賄いうるだけでした。
もっとも、この時期においては、アメリカが韓国に多額の軍事援助を与えていました。
そこで、政府サービス勘定の受取りは、1億3600万ドルであり輸出の5割に達しました。
しかし、これを加えても経常支払の55%にしかなりません。
貿易収支の大幅赤字を補う第2の項目は移転収支であり、これも外国政府からの援助、民間部門の移民送金などで約2億ドルの黒字でした。
そこで、外資の導入で国際収支の均衡を図るしかなかったのです。