老人が水分を飲むのが苦手なのも、まったく同じ理由です。
食べ物ならまだ自分でコントロールできるのだが、飲み物は、勝手に喉に向かっていってしまうのだ。
だから、脳卒中で麻痺のある人や、パーキンソン病で筋の固縮のある人ほど食事のときに前屈みの姿勢をとらねばならないのです。
ところが、「前屈みにすると、食べ物がロからこぼれてしまうんです。だから、上向きの方が食べさせやすいんです」なんて言う人がいる。
家庭ならともかく、介護で給料をもらっているプロとしては、失格です。
口からいくらこぼれても、拭けぼいいのだ。
それで病気になることはない。
しかし、前にこぼれるのではなく、後ろにこぼれたら、誤って気管や肺に入り、気管支炎や肺炎を引き起こしてしまう。
ご存知のように、高齢者の実質的死因で一番多いのは肺炎、気管支炎です。
その中には、ギャッチベッドでの食事によってつくられたものが無数にあるに違いない。