一般に人は、他人と接するときは、社会的役割によって定められた人間関係のルールにしたがっています。
つまり、年少者は年長者に敬意を払い、子供は親を敬い、男性は女性を大切にする・・・といった具合です。
最近はそれも崩れてきているところもあるようではあるが、基本的にはまだ十分、人の行動を規定する力を失っていません。
ところが、いったん車の中に入ってしまうと、それらの社会的役割はあまり意味がなくなってしまう。
その代わりに、道路交通法という法規が行動の基準となるのです。
だから、何かというと法を盾にとろうとする傾向が強いようです。
そのためかどうかわからないが、科学警察研究所の調査によると、「歩行者が優先であるといっても、横断歩道でないところを横断する人は、車にひかれてもしかたがない」という意見に賛成の人が196名中、46名もいるという少しばかり物騒な結果も出ています。
つまり、自動車に乗っているときは、合宿免許で学んだ法規を基準にすると同時に、車の種類で相手を判断していることになります。
その意味では、自動車がまだステイタスシンボルとして機能する場合もあるのです。